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自己啓発が成功しない10の理由

「ポジティブ思考」が成功しない理由

「BAD」→「GOOD」の典型的パターン

ポジティブ思考は、これまでネガティブにしか世界を見ることができなかった人に一定の効果をもたらします。
文句を言うことでしか表現できなかったことに、ポジティブな視点から物事を見る目を養うことができます。

しかしポジティブ思考が疲れてしまう理由の1つは、それが典型的な「BAD」→「GOOD」の方法だからです。
いくら頑張ってみてもプラスマイナス・ゼロを超えることはありません。

このことに多くの人は疲れてしまいます。
ポジティブ思考の人を見ても、自分で実践しても、言いようのない「疲れ」を感じたことはありませんか?

「ポジティブ」であることを声高に叫ぶ人の心の裏側には、比較対象として必ず「ネガティブ」があります。
「ポジティブ」の存在が意味のあるものになるためには、「ネガティブ」に対してでなくては成立しない構造になっています。
これも「BAD」→「GOOD」に見られる典型的なパターンです。


 

モチベーションの科学

ポジティブ思考を連続すると、疲れを感じることでモチベーションが下がるという経験をしたことのある人は少なくありません。

モチベーションには「衛生要因」と「動機付け要因」があるとされています。
「衛生要因」は環境や条件がモチベーションにもたらす悪影響のことで、「動機付け要因」はやりがいや承認によってモチベーションにもたらす好影響のことです。

モチベーションの科学では、両者に相関性はなく同時に発生する場合があるとしています。

つまり、「衛生要因」が満たされないことでやる気を落としながら、「動機付け要因」が満たされることでやる気が出る、という相反する2つの状態が同時に発生することがあるということです。

ポジティブ思考は「動機付け要因」に影響を与えます。
しかし解消されない「衛生要因」というおもりを抱えたまま馬力によって前進しようとするので「疲れ」が生じやすくなるのです。
「衛生要因」はネガティブ思考によって問題を発見し、埋めることでしか解消されません。


 

ポジティブ思考のドーパミン中毒者

しかし「衛生要因」のおもりなど意に介さずに、パワーで突き進む人がいるということも事実です。
このことは脳科学で説明することができます。

ポジティブ思考のもたらす結果は「自分は幸せである」という認知です。
「幸せ」を感じるとき、人の脳内ではドーパミンという化学物質が発生しています。
ポジティブ思考はこのドーパミンを分泌する引き金になっています。

ところがこのドーパミンは麻薬と同じで、分泌量が増えると以前と同じようには幸せを感じなくなります。
そして幸せを感じるためには分泌量をどんどん増やさなくてはならなくなります。

長時間継続する幸せを人が持たないのは、それが人体の求めるメカニズムだからです。
ポジティブ思考によって無理にドーパミンを分泌することは、このメカニズムに反しています。
だからますますポジティブになって分泌量を増やさなければ、幸せを感じることができなくなるわけです。

超ポジティブ思考の人は、このメカニズムのサイクルにはまり、ドーパミン中毒者になっている人のことです。
どんどん自然の姿から乖離して、見るからに不自然な印象を与えるようになります。


 

ポジティブ思考がうまく効果を出すケース

ポジティブ思考が最も力を発揮するのは、ネガティブにしか見ることのできない一面性に、別のポジティブ視点を持つことができる、ということに尽きます。

往々にして問題は機会を、ピンチはチャンスの糧であることはよくあります。
ポジティブ思考は問題がある場合やピンチのときに、それをどのような最高の成果に結びつけることができるかという機会、チャンスとして発想転換することを可能にしてくれます。

「人間万事塞翁が馬」の発想でポジティブ思考とネガティブ思考を使い分けることで、ポジティブ思考はうまく働くことができるようになります。

 

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