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自己啓発が成功しない10の理由

「目標設定」が成功しない理由

天井を作る目標設定

GEやジャック・ウェルチのことを学んでいると、こんなエピソードに遭遇します。
ある企画が目標売上高400億ドルのプランを提示したところ、ジャック・ウェルチは「天井を設定するな」と言って取り消させた。
結果、予想をはるかに上回る売上高を記録した。

無作為に目先のことを行っている人(BAD)にとっては、中長期の目標を設定すること(GOOD)で、成果を拡大することができます。
しかし、成果を上げることができる人は目標よりもむしろ、成果測定と改善を重視します。

なぜなら、計画は必ず目標に向かって思い通りには進まないということを知っているからです。
状況が変化する度に成果が測定されて行動が改善されます。
成果そのものが最初に決めたものと異なることすらあります。


 

マーケティングの基礎の考え方

販売促進の方法がマーケティングと捉えられることがよくあります。
しかしマーケティングは基本的に「お客の声に耳を傾ける」ということが中心です。
これは新しい考え方でありません。
実はビジネスの考え方ですらありません。
それよりもはるか以前から政治の世界で行われていたことです。(民衆の声に耳を傾ける)

ビジネスにしても、政治にしても、成果は自分の外にあります。

たとえば売上げは営業マンの努力が直接決めるのではなく、お客の支払いが決めるものです。
お客の支払いはお客自身が持つ信頼や満足が決めます。
つまり成果は外の世界が決める、ということなのです。

だから、正しい目標というのは実は存在しません。
目標はあくまで目安でしかなく、成果の方向性を決めるためのものです。

しかし多くの人は、自分の「希望」を目標に設定する傾向があります。
あるいは、「過去のケース」から分析や想定をして、目標とするべきものを作る人がいます。
自己啓発で行う目標設定も、このどちらかに当てはまります。


 

リンカーンは設定した目標どおり成果を出していない?

アメリカの第16代大統領リンカーンが、9歳で母親を亡くし、26歳で妻を亡くして神経症にかかり、政治家としての選挙では9回も落選(あるいは失敗)していることを知っている人もいると思います。
彼は(不慮の事故はともかく)9度も落選してから大統領になる目標を立てていたとでも言えるでしょうか?

そのようなデータはありませんが、客観的に考えてみると目標設定をしたのではなく、成果を測定して改善したと考えた方が、筋道が立つのではないかと思います。


 

心理的限界があることの安心

目標が天井を作ってしまうということは、誰もが無意識のうちに知っていることです。
人は基準がないと安心することができませんから、目標設定は人間心理に適っているといえなくもありません。

20年前のテニスの世界一プレーヤーは、現在のベスト4の選手に敵わないと言います。
人は少しずつ天井を引き上げることで成長していることも確かなのです。

しかし自己啓発の目標設定がほぼいつも失敗に終わるのは、安心するために「希望」や「過去のケース」から天井を設けているからです。
目標を立てるために目標を立てているというのが一番大きな理由です。

そして目標設定が叫ばれるようには、成果測定と改善の方法を誰も採り入れないため、決して成果を出さないものになってしまっているのです。


 

目標設定が成果に結びつくケース

まず、目標設定は大きな方向性を決めるために使うことです。
方向がわからなければ道に迷う以前に、歩くことができなくなってしまいます。

そして上げるべき成果に伴って目標を立て、改善と修正を組み込みます

あるいは、常識に囚われないありえないほど強大な目標を立てることで、発想の大転換を喚起する場合にも目標設定は成果を発揮することがあります。

 

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