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自己啓発が成功しない10の理由

「統計分析」が成功しない理由

素振りをすれば大リーガーになれる?

ナポレオン・ヒルが成功者500人の統計と分析からはじまったことは書きました。
「自己啓発で成功できない理由」の1つ目は、この「統計→分析→要点抽出」がなぜうまく働かないのか、ということを書こうと思います。

王貞治とイチローの練習には、毎日素振りを何百回も欠かさずに行うという共通点がありました。
王さんは就寝前に、イチローは小学生の頃友人との遊びを断って素振りをしていました。

さて、同じように素振りをすれば野球史に残る名選手になることができるでしょうか?

野球でなくても構いません。
オーケストラで一流の指揮者を目指そうと思ったら、カラヤンや小澤征爾の共通点を探すことが成功の近道でしょうか?
何かとても大きな違和感を覚えませんか?


 

オリジナリティは平均化からは生まれない

王貞治、イチロー、カラヤン、小澤征爾。この4人には他の誰も真似できないオリジナリティに溢れています。

ところが、統計から共通項を探るというのは「平均化」するということです。

オリジナリティを生み出すものが平均化できるものから生まれるという、その考え方に無理があります。


 

短所は無視される統計分析の不備

さらにオリジナリティには、長所と短所を兼ねるものがあります。

ナポレオン・ヒルではフォードとエジソンへのインタビューを行っていますが、たとえばフォードは大量生産を可能にした発想の持ち主でありながら、マネジメントは完全独裁を行ったため会社が傾いたという要因は無視されています。

エジソンは生涯で1300の発明をした功績がありますが、GEとしてビジネスを行わせるとまるでダメであったことには触れられていません。

両者とも欠点と呼んでいい短所がありますが、そのことが長所を生かし成功を導いた可能性に対しては無視されています。
表面上の長所の共通項だけを分析して、オリジナリティ溢れる成功を測るのは実際問題無理があります。


 

サプリメントと最大公約数

統計から共通項を見出すのは、栄養素を分析してサプリメントを作ることと同じです。
あるいは、数々の数字の中から最大公約数を探すことと同じ意味があります。

ところでみなさんは、完全なサプリメント生活を試したことがあるでしょうか。
一切の食事をやめ、水とサプリメントで生活をしてみるのです。

理屈ではそれでも正しく体は機能するはずですが、1週間もすれば不調を訴えるようになるか、精神的に大きなストレスが蓄積されます。

人は生物の命を食べているのであって、命に含まれる栄養素だけを採り入れているわけではありません。
同じように、成功者は成功に必要なことを総合的に実践しているのであって、自己啓発を行う目的があるのではありません。

ここに最大公約数である自己啓発が成功を導かない理由があります。


 

「正しく行う」という効率

統計を成果に結びつける方法は、正しい食事を行う上でなおかつサプリメントを併用して体のバランスを取ることと同じです。
自己啓発を行動の基準にするのではなく、自分基準の行動に自己啓発を取り入れることで、よりうまく、より速く、より正確に、なるべくストレスを感じないように物事を進めていくことです。

統計の利点は、「統計は効率を教える」ということにあります。

統計は「『正しいことを行う』という成果」を教えてはくれませんが、「『正しく行う』という効率」を教えてはくれます。
統計は効率を高めるために使う、ということを知っていれば自己啓発とうまく付き合うことができるようになるでしょう。

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