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この言葉をよく使う人

「~。うん」


「~。うん」を多用する人

このケースは、人の発言に相槌を打つ「うん」ではありません。
自分が発言した後に「うん」というケースです。

 「最近英会話を習い始めてね。うん」
「この間も言ったよね。うん」
「○○っていう本、ものすごくおもしろいよ。うん。読んでみて」


「~。うん」を多用する人の心理

まず、たまに「うん」を使う人。
これは、確認作業です。
心理的には、
相手にちゃんと伝えようとか、
間違ったことを言っていないかな?とか、
あれ、何か言い忘れていないかなとか、
自分が行った発言の確認を行うために使われます。

本質的に間違いを嫌い、正しい話をする人にみられます。

多用する人は、

 否定されたくない
指摘されたくない
間違っていることを認めたくない

だから、あらかじめ自分で肯定することで相手の意見を封じ込めておく

という心理が働いています。

「うん」は肯定するときに使う言葉です。
普通は相手の発言に対する相槌に使われます。
にもかかわらず、自分で自分の発言に対して使うということは、
わざわざ肯定しなくてはならない理由があるからです。

その理由が、

否定される前に手を打つ

ということです。

自分の発言に対する「うん」はほとんど肯定文のあとに使われます。
残りの部分もYESの可能性の高い疑問文の後に使われます。

「昨日の晩は11時に寝たんだよ。うん」(肯定文)
「昨日の晩ご飯は、秋刀魚食べたよね。うん」(YESの可能性の高い疑問文)

答えが肯定的なYESとして、わかっているものに対して
わざわざさらに肯定する「うん」を使うということは
そこまでして状況を固めないと安心できない気持ちの現れです。


「~。うん」を多用する人の傾向

否定、指摘、間違いなどを避ける心理から、
弱みを見せたくないと無意識的に思っていることが読み取れます。

間違いなどで痛いところを衝かれると、自分の価値やアイデンティティがピンチに陥ると信じています。

よって、
伏目がちで自信のなさそうなタイプの人と、
口数が多く虚勢を張ることでそれを隠そうとするタイプ
に分かれます。

「うん」は、自分の行為や結果を正当化するために使われます。
よって、このタイプの人は成果や結果を重視するよりは、自分の身を守ることを重視します。
ということは、成果や結果を出す能力は劣っていると考えていいでしょう。そもそも、成果を出せる人は、二重に肯定する必要もないわけですから。

否定や指摘をされると、気の弱い自信のないタイプは急速にしぼんでしまいます。
表に出すか出さないかは別として、極度の悲しみを胸の内に秘め、指摘した人との付き合いの距離が遠くなる傾向にあります。
自分の弱みを虚勢で隠そうとするタイプは、プライドの高い人が多く、指摘や否定を受けると、激しい怒りを示します。
しかし、人間関係を切る勇気まではなく、ずるずると言葉を交わさない関係を続ける上に、陰口を叩く傾向にあります。

「うん」を多用し続けると、長い目で見ると周囲の信用を失います。
なぜなら、行動では示せないことを言葉でフォローする態度がだんだんと明らかになり、周囲がそれにうんざりするからです。
深い関係の友人が減り、交友関係が定着化しない傾向がある人もいるでしょう。


「~。うん」を多用する人との付き合い方

普通に友達関係などとしての距離感で付き合う分には、ほとんど問題ありません。
普通に話しをし、普通に聞いてあげればその関係が悪くなることはないでしょう。

このタイプが上司の場合は、普段から指摘や否定をするのは避けたほうがいいでしょう。自分に自信がなければ恨みに思ったり、深い悲しみによって自殺に走ることもないとは言えません。
虚勢を張るタイプであれば、プライドを傷つけられたと思いその後長く不遇をこうむるでしょう。
重要な仕事の責任問題などが関わるのであれば、相手が「うん」を使う発言によって正当化する度に(または、前に)間違いを指摘し、問題をひとつひとつ明らかにしたほうがいいでしょう。
毅然とした態度で、明確に対応することが望まれます。
その後の関係は悪くなることが予想されますが、やるべきことをしっかりとやり、結果で物事を語る用意があり、しかも普段は相手を否定しないという態度を貫けば、問題はそのとき限りで終結します。

このタイプが部下の場合。
仕事や企画など、進める前と進行中の話し合いがもっとも大切です。
自分が仕事を与る上司であれば、結果を出して仕事を完結する必要があります。
このタイプの部下に仕事を100%任せると、結果は出ません。しかも、中途半端な結果を後になって指摘し、否定し、責任を取らせようとすると必ず反発を受けます。
陰性の反発なら、陰口や仕事の足を引っ張るなど。陽性の反発なら、怒鳴ったりさらに上の上司に直談判をしたりなどです。
必ず、仕事のプロセスでよく話を聞き、結果に結びつくように誘導してあげます。
それによって、成果が出た場合はその功績を100%部下の力だと評価して、結果を出すことに自信を持たせることが重要です。

このタイプが恋人、夫婦の場合。
人間は誰しも弱さを持っています。
ある意味、その弱さを共有できるのも恋人(夫婦)の愛です。
自分を肯定しなければ不安になるこのタイプを、鬱陶しいと感じるのであれば、付き合わない方が無難です。
その弱さを認めることができ、相手のことを十分に思う気持ちがあるのであれば、リラックスさせてあげることです。

 「間違ってもいいから、思うこと言って」
「肩肘張らなくていいから、ゆっくり話してみて」

などと言って接してあげるといいでしょう。
または、「うん」を使わなくていい、相手の自信のある部分を引き出してあげるというのもいい方法です。


「~。うん」の多用を変える

まず、ゆっくり話すことです。
それから、二重肯定しなくてもいい、確実なことから話す。

話し方、言い方に問題があるわけではないですから、
この点の改善点はさほどありません。

 間違ってはいけない。
人に否定されるとみじめな気持ちになる。
指摘されると恥ずかしい。

こういったところが根本にあるので、これを変える言葉を使うといいでしょう。

初心者は、【棄権】のいいわけを使うようにします。

 「間違ってるかもしれないけど~」
「これって、知らないと恥ずかしいことかもしれないけど~」

などの前置きです。
ポイントは、自分が避けたい感情(みじめ、恥ずかしいなど)を
先にいいわけとして言ってしまうことにあります。

もう少し思い切ってできる人は、
間違ってしまう前提で話してみます。
自分の意見や主張を一気に、しかし相手に伝わるように話します。
そして

 「何か、間違ってるとか、おかしいところがあったら教えて」

という一文を最後に加えるようにします。

虚勢を張るプライドの高いタイプの人は、どちらの方法もできないでしょう。
自分から変える気のない人には、どのようなアドバイスも耳に届きませんが、
もし、自分が虚勢を張っているタイプでどうしても変えたいと考えているのなら

人の話を聞く

ことからはじめたほうが無難です。
本当は自信もないのに、自分の実力を示したくて先に口を開くケースが多いので、人の話を最後までまず聞く。
そして、

必ずその話を一度肯定する

ということをやればいいでしょう。
人は、肯定してくれた相手を悪く思いません。
次にあなたが話すときにも、なるべく肯定しようとして聞いてくれるでしょうし、仮に否定するにしても言葉を選んでくれるでしょう。

道のりは長いですが、そこからはじめてみてください。

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