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人を訪ねて三千里

お客はどこにいるのか? 1/2

さまざまな営業マンが、自己流の方法や理論でお客がどこにいるかを説いている。しかし実際にはその方法はあまり表に出ないし、出たとしてもその営業マンのタイプに合っていなければうまく使いこなすことはできない。
お客がどこにいるのか、という課題は営業にとってとても大きな課題になる。
この課題には大きな答えが3つある。

     1.同業他社
     2.ポータル
     3.紹介

同業他社には傾向の似通ったコアなお客が数多くいる。
もちろん既に他社のお客であって、自社のお客にはならないかもしれない。それでも傾向の似たお客はそこにいる。

まだ、個人情報保護法が施行されるはるか前、名簿屋という稼業があった。私は少し関わりを持ったことがある。名簿屋は企業が持つ顧客リストを1件当たり2~10円で購入する。そしてそれを主にダイレクトメール用として(@15~50円で)他社に売るという中間業者である。商品は他人の個人情報で、その売買は実は当時広く行われていた。大手レンタルビデオ屋も大手通販業者も積極的にリストを販売していた。

そしてその名簿を買ってDMを送る業者は、必ず同業他社である。通販で物を買うお客のリストは、通販業者が買っていく。なぜなら通販で物を買う人というのは、同じように通販で物を買う確率が高いからだ。
目に見えないセミナーのような商品も、ビジネスセミナーに参加する人はやはり同じような別のビジネスセミナーを受講する確率が高い。
ボランティアも同じで、寄付をしたことがある人はやはり寄付しやすい。

駅前に4軒も5軒もカフェが集まっていることや、地方都市の郊外に大きな古本屋が数件集まっていること、美容室が東京だと表参道や代官山に集まっていることなども同じ理由である。
通常なら、競合する企業は「敵」になるはずだ。ところが実際にお客になる人はその「敵」が最も多くつかんでいるということがある。「敵」がいるところにお客もいる。

「敵」ではないケースもある。例えばマスコミの取材を受けた斬新なサービスは、その後別のマスコミにも取り上げられることが多い。メディア側は常に記事になるネタを探していて、その情報は知りもしない一般社会ではなく、自分のルートから得る。それが同業他社のメディアである。ある雑誌に掲載されれば、別の雑誌の編集者がそれを見てアプローチをかける、ということが実際にある。

同業他社のお客は、営業を成立させやすい要素を持っている。
ただし、他社との間に既に営業関係が築かれているので、ニーズがあってもお客になるとは言い切れない。
それは既に保険に入っている人に保険を売る、セールスレディの苦労に似たところがある。

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