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人を訪ねて三千里

お客は誰か?

営業を行うとき、「~してもらう」ための人はどこにいるのだろうか?

私は起業家にこんなアドバイスをよくする。
それはマーケティングに関することで、「お客の意見に耳を傾けること」である。そのアドバイスを聞いた人の中で、半分くらいはこれから提供するサービスについて「友人」や「家族」の意見を聞く。ところが、これはまったく意味がない無駄な行動である。
なぜなら意見を聞いた友人や家族は、営業の関わりで結びついてはいないからだ。彼らとは友情や信頼などで結びついている。当然意見やアドバイスも友情や信頼に基づいたものになる。営業的なアドバイスにはならない。そもそも彼らは起業後にお客にはならない。

ということは、お客にならない人に営業をしても全く意味がないということになる。
「~してもらう」を目的にしたとき、そもそも別に「~などしたくない」という人はお客にならない(またはなりにくい)と考えられる。お客にならない人に一生懸命営業活動をしても、成果としての営業は成り立たない。努力はするが結果は出ない、ということになってしまう。

営業は、広告を打つにしてもホームページを作るにしても、営業マンが直接人に会いにいくとしても、とにかく人に対して行動しなくてははじまらない。
しかし同時に、誰でもいいから人にアプローチすればはじまるというものでもない
不特定多数の人の中から、「~してもらう」可能性のある人にアプローチしたとき、はじめて営業がスタートする。特に優秀な営業マンは、「~してもらう」可能性のある人の中でも、その可能性が高い人にアプローチをする。優れた広告、ホームページ、評判なども同じである。

この「~してもらう」可能性のある人がお客になる。
ということは、「営業におけるお客」というのは商品を買ってくれる人のことではなく、「~してもらう可能性がある」人のことである。一般的に商品購買前にはこういうお客のことを潜在客や見込み客という。

だから営業の仕事で最初に行うことは、「お客は誰か?」という質問の答えを用意することである。

この軸がぶれたり、間違った答えを元に営業活動がスタートしたりしてしまうと、行動に対する結果がついてこなくなる。そして悪くすると、努力と根性で現状を克服しようとして毎日が疲弊するようになる。もう少しスマートな対処を試みる人は、改善と修正によって現状を変えようとするが、それもうまくいかない。根本的な答えが間違っているのだから、間違った答えに対する改善や修正は効果を発揮しない。
営業がうまく行かないと感じたら、原点に立ち戻って「お客は誰か?」ということを再確認するといいだろう。

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