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営業とマーケティングの違い

営業とマーケティングの本質的な違い(1/2)

私がはじめてビジネスを行った27歳のとき、営業は気の進まない相手に売りつけることだと思っていた。マーケティングについては、それがどんなものなのかさっぱり知らなかった。

ビジネスマンとして磨かれてくると、営業は売りつけるほどではないが売ることであることは間違いないと思うようになった。世の中の情報もそうなっていたし、お客に売りに行く仕事は営業と呼ばれていた。その頃私のビジネスはネットで集客する流れができていたので、対面ではない販売がマーケティングだと思っていた。

カツオの一本釣りが営業、置き網でごっそりさらうのがマーケティングだと考えていた。
ただ、何とはなしに違和感を覚えてもいた。一本釣りと置き網では説明のつかない物事が、現場でちらほらと現れるようになった。

その違和感を探って、まずマーケティングというのは一体何なのかというところに興味を持った。
本も読んだしネットでも調べた。内省の時間を多く取りインプットした情報をまとめた。そしてその本質の部分は結局のところ、マーケティングの父と呼ばれるフィリップ・コトラーが「私がマーケティングの父なら、マーケティングの祖父はピーター・ドラッカーだ」と言った、そのピーター・ドラッカーが言っていることに行き着いた。
それが「マーケティングとはお客の声に耳を傾けること」「マーケティングは販売促進を不要にする」ということだった。

お客の声に耳を傾けるというのは、ただ単純に意見を聞くということではない。
彼らが何を望み、何に困り、それに気がついているかいないかを知り、その必要とするところを満たす行為を行う。だから、販売促進(こんなにいい商品がありますよ。限定期間割引やっていますよ)を行う必要がない。

その行為は「売る」のではなく、「買ってもらう」ということである。
「売る」というのは「私が売る」「私が売りたい」ということで、「買ってもらう」というのは「お客が買う」「お客が買いたいと思う」 ということである。主体性が企業ではなくお客にあるだからマーケティングは全ての出発が企業ではなく、お客からはじまる

マーケティングの本質が見えてきたとき私は、では「売る」「私が売る」ということがつまりは営業だろうと結び付けてしまった。間違ってはいないが、正しくもなかった。まだこの時点では掘り下げて考えていなかった。

売ることや販売促進を中心にして考えたとき、それがイコール営業だとしてしまうと、説明のつかない物事があることに気がついた。
最初の疑問は「売らなければ絶対に営業とは言えないのか?」 ということだった。

営業行為や営業活動を調べてみると、必ずしも何かを販売するわけではないことがあるとわかった。それは既に書いたことだが、ヘッドハント、ボランティアの寄付勧誘、宗教の勧誘などがあった。
ブラット・ピット主演の映画「ファイトクラブ」では、殴り合いを行う秘密クラブの会員が口コミで増えた。この口コミも営業だった。
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