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大人について

尊敬できる先生はいなくても大丈夫


大人って案外、頼りないし、役に立たない。
そう思っている人は多いと思います。

その通りです。

しかし
反面それは
大人を頼りにし、自分の役に立てようとする
自分中心の行為でもあります。
大人、子供に関係なく、
自分中心の人に
進んで協力してくれる人はいません。


しかし、ここで「先生」という
職業の人が出てきます。

「先生」は大人の中でも
子供との関わりが深い大人です。

子供に対して知識や知恵を教える人です。
子供の成長に関わる人です。
そして、それを仕事にしている以上、
成長させる責任があります。

ところが
先生も大人であり、人間である以上、
ダメダメな人もいるわけです。


ダメな先生は簡単にわかります。
自分中心の話をする人です。
自分の経験を中心に「常識」に頼っている人です。

そういう先生にとっては
虐待や孤児が何かということは理解できません。

親が正しく、言うことを聞かない子供が間違っている
と、決め付けることはたくさんあります。

親は子供を愛しているんだから、
子供は自分中心のワガママを言うな
と決め付けることもたくさんあります。

家庭が乱れているから、
素行が悪い。
だから、グレて悪いことをするんだ
と、バカの一つ覚えみたいに決め付けます。

そして何か物事が起こってしまうと、
あなたの味方をするのではなく
その他大勢の子供の味方をし、
自分の立場を守ることに一生懸命で
何かを起こしたあなたを非難し、責めるのです。


悪いことをやってしまったのなら、
それはどうやっても否定できません。
自分の責任です。
それは認めなくてはいけません。

自分の責任は自分で持つのは当たり前です。
本当は、そんなことは誰でもわかっています。
しかし、多くの先生は自分の責任を逃れます。

あなたのことを真剣に考えてくれることはほとんどありません。

大人も子供も、
いざというときは自分の身を第一に考えます。
だから先生という大人も
責任をあなただけのものにして、自分の身を守ります。

それが卑怯だと言ってもはじまりません。
そういう人が多いこと、
そういう事実があること。
それが社会です。


そんな中で、
自分が本当に信頼できる先生に
めぐり合うということは素晴らしいことです。

そういう素晴らしい先生は
もちろん自分のできる範囲だけど、
一生懸命一人一人の立場に立って
自分ができることを考えてくれます。

そういう先生を自分で見つける努力も
怠ってはいけません。
ダメな先生に文句を言っても、
それは改善されないのです。

そして、そういう先生にめぐり合えたら
依存するのではなくて
心から感謝をすることです。


僕はいい先生には全くめぐり合えませんでした。
普通の先生すらあまりいませんでした。

自分の都合で物事を曲げる先生、
否定されたくないために虚勢を張る先生、
生徒を騙してでも悪事をつかむことが大切だと思っている先生、
自分の思い通りにならないと暴力をふるう先生、
そんな、ロクでもない先生が多かったのです。

しかし、ここ数年で素晴らしい先生2人に
出会うことができました。

1人は先生をやっていますが、
僕の先生ではありません。
障害を持つ子供やその親と話をする仕事をしています。
子供も親もどんどん笑顔になっていきます。

その先生の話を聞いていると、
普通の先生では絶対にできない
知識や、情緒がとても豊かなことがわかります。

残念なのは、
大人になってしまった僕の先生にはなれないということです。
子供の頃彼女に巡り会うことができていたら
僕の人生も違ったものになったのかもしれません。


もう1人は
今の僕のピアノの先生です。

彼女は僕よりも年下です。
生まれてはじめて、自分の先生として
素晴らしい先生に巡り会うことができました。

子供の頃に習っていたピアノを
15年ぶりにスタートしました。
子供の頃の先生はできないことを責める人でした。
だから
すっかりピアノが嫌いになっていたのです。

ところが
今の先生は、できないところではなく
できるところに注目をしてくれます。

今までどんなことでも独学で勉強してきた僕が
とても新鮮で、驚いたのは
上達のスピードが異常に速い、ということでした。

どんな勉強もこんなに速くできるようにはならないでしょう。
それがこの先生にかかると
魔法がかかったように上手になるのです。

彼女は
毎日練習しなさい、とか言いません。
逆に、
楽しんでやろうね、とも言いません。

ただ、僕と僕の演奏を受け入れてくれ、
僕の性格とその演奏に合った
アドバイスをほんの少ししてくれるだけです。

ところが、これが魔法なのです。
僕は、気持ちよく、
そして速く上達するのです。


いい先生というのは、
何も、いつも真剣にあなたに構ってくれる先生ではありません。

自分の本当の自分らしさを
見てくれて、知ってくれて
それを自分ができる範囲でうまく伸ばしてくれる。
自分らしさを伸ばしてくれる。
それがいい先生なのです。

こういう先生に出会うことができたら
とても感謝します。
感謝すると、
今までに感じたことのないうれしい気持ちになるのです。

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