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1章 - 虎はなぜ強いのか

虎はなぜ強いのか

 

私が当時住んでいた原宿の自宅に引きこもって考えた最初の物事は、「強み」というのは一体何なのか?ということだった。

夏にまとめて夏に書き終わった強みのいろいろは、結局そこのところからはじまった。
夏におおよそまとめたとは言っても、結局肌が小麦色に変わることはなかった。
ともあれ、強みを説明する前にイメージしてみたいと思う。

歴史小説家の隆慶一郎は、戦国時代の武士であり傾奇者(かぶきもの)である、前田慶次郎利益を主人公とした「一夢庵風流記」という小説を書いた。

この小説は漫画家の原哲夫の手によって「花の慶次」という漫画として出版されベストセラーになったが、その中に強みを考えるヒントになるセリフがある。

鬼の形相で戦いを挑む伊達小十郎という登場人物に対して慶次郎は、「虎はなぜ強いとおもう?
もともと強いからよ、お主はもともと弱いから、そのような凶相になるほど剣の修行をせねばならぬのだ」
というセリフを吐く。また別の場面では、松田慎之助という登場人物に「なぜそんなに強いんだ」と聞かれ、このように応える場面もある。

「虎や狼が日々鍛錬などするかね」

強みを考えるときの答えが書いてあった。

私がこの漫画を読んでいたのは10代の頃だから、もう既に答えはチラチラと目の前に覗いていたことになる。

虎がもともと戦いに強いように、狐はもともと知恵があるように、鳥ははじめから飛ぶことができるように、強みははじめから「できてしまう」という特徴があった。

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