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4章 - 朝顔は朝に咲く

弱みを克服しなければならない3つのケース

冒頭にも書いたように、経済学では人間関係から生じるストレスや不満を我慢してでも人と付き合うのは、自分1人で同じことを行うよりも、「成果に対するパフォーマンスが上がるから」という考え方をする。

1人でやった方がうまく行くのなら、別に誰かと共同する必要はない。

これは逆に言えば、誰かと何かを行うということは、よりうまく高い成果を出す(出さなくてはならない)ということになる。
ということは、それぞれの強みが発揮されるために、お互いの弱みがカバーされていなくてはならないということになる。

なぜなら、結局弱みに一生懸命取り組まなければならないのであれば、それは1人で行うのと同じことでパフォーマンスが上がらないからだ。
組織が個人より強いのは、ここに理由(少なくとも経済学上の)がある。


 

ただ、強みを最大限にするために「カバー」されなくてはならない弱みも、自分自身で取り組んで「克服」するべき場合が3つだけある。

1つ目は命に関わる場合。
命をなくしてしまっては強みを持っている意味がないので、命に関わる弱みは克服しなくてはならない。

2つ目は、弱みが強みの足を引っぱる場合。
自分が受け持つ仕事は誰よりもうまくできるのに、「報告ができない」「人に伝えることが必要以上に下手」という弱みがあるとしたら、この弱みはせめて普通のレベルにまで引き上げなくてはならない。
でなければせっかく強み発揮されても、仕事ができないことと変わらなくなってしまう。

3つ目は、弱みを克服しなければ、強みを発揮した場合の成果が得られない場合である。2つ目の「足を引っぱる場合」に似ているが、このケースの場合はもっと総合的に考える。
完全な成果を得るためには弱みを克服しておく必要があるということで、答えは0か100と考えていい。
たとえば、登山家には道具、地勢、天候、技術、緊急時の対応などに関する知識が求められる。体力もなくてはならないし、経験による肌感覚が必要とされるだろう。このうちのどれかが「弱み」であるからといって、誰かにカバーしてもらうことはできない。
頂上を制覇しようと思ったら、強みだけではなく弱みが克服されていなければ成果を出すことができない。

弱みという本質的に自分が忌避するものに対してなるべくお付き合いをせず、どうしても必要なときはうまくこの弱みを克服する。
基本的には「弱みはカバーされる」ということが、強みを最大化する1つ目のポイントである。

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