Esmose

コラムを読む

1章 - 虎はなぜ強いのか

コインは右手にあるか、左手にあるか?を当てる

 

そんな強みを、それでも(だからこそ)うまく生かしている人もいる。

私の友人は昔から組織(人の集まり)がうまく行くか行かないかを、その組織を見た瞬間に判断できた。彼は社会人になってはじめて勤めた企業でコンサルタントとなり、得意先の会社を訪れるとその会社の何が欠けているのか、バランスを失っているのかがドアを抜けた瞬間にわかった。

他にも電話営業のための1万件に及ぶリストを見て、どの企業が健全企業なのかということを瞬時に見分けることができた。
そのときに「この企業は」と感じた企業はやはり優良企業であるという。

私はこの強みにとても興味を持ってしばらく何がそう判断させているのかをよく観察することにした。

何か漠然としたものを感じ取っているのか、それともネーミングや内装や社長の人となりから何かを感覚で受け取っているのか、あるいはネガティブの反応を見出すことができるのか。

答えはどれでもなかった。
彼はYES/NOの質問を自分に投げかけていた。物事の本質に関わる部分になら、彼はほぼ100%の的中率で正しい答えを導き出すことができるということがわかった。

会社が健全か優良かを見分ける決め手にこの強みを使っていた。
YES/NOで答えることができる質問を連続することで正しい答えを導き出していた。

ただしそのことが明らかになるまでに彼にわかっていたことは、「何となくわかる」という感覚だけだった。

彼は今では、YES/NOを効果的に使うことで、強みを生かしている。
独立して、企業の人事をサポートする会社を経営している。

「YES/NOを当てることができるのなら、どんなことでもわかるじゃないか」と思うかもしれない。
実際その質問と答えが本質に適っていて、YESとNOにくっきりと分けることができるなら、彼はほぼ100%物事を言い当てることができる。

たとえば両手のどちらかにコインが握られているかを当てることができ、クイズ番組の3択問題などは全部的中させる。

人から見て信じられない力を発揮する彼の強みは、しかし彼自身にとっては単に「できてしまう」ことでしかない。

 

トップに戻るボタン