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1章 - 虎はなぜ強いのか

「なってしまう」という強みの特徴

 

同じように仕事に生かしながら、最初のきっかけは積極的な選択ではない人もいる。
これもまた私の友人の、とても興味深い話をしてみたい。

私がその彼女と食事をしているときに、ふと思いついてどうして前の会社(そのときはその会社を辞めたところだった)に就職したのかを聞いてみた。すると海外留学経験を生かす仕事を探していたちょうどそのときに、母親が「こんな会社もあるよ」と調べてまとめた資料を見せてくれたのだということだった。では留学するときのことを聞いてみたら、やはり同じように推薦してくれる人がいたということだった。

またそれとは別に、同じ日の昼間に彼女がお世話になったカウンセラーと知り合ったきっかけを聞いてみると、やはりそれも紹介してもらったということだった。

それぞれの話に共通したことは、「転機」に「ベストな選択」をするときは、「必ず誰かが横からそっとサポートしてくれる」ということだった。
人に恵まれているとか、周りが助けてくれるとかいう強みではなく、「転機」に「ベストな選択」をする場合にのみ、「必ず誰かが横からそっとサポートしてくれる」という強みだった。

彼女は仕事を辞めてから、今度は個人事業主として海外への留学斡旋の代理店の仕事をしないかと誘われていた。
食事の席ではそのことを私に相談していた。

私はパスタをほおばりながら「その話を受けた方がいい」と勧めた。

強みには「できてしまう」と同じように「なってしまう」というものもある

結果だけを見れば、その人にだけ特有の状態を、いとも簡単に手に入れることに変わりはない。

最初のケースの友人だと、自分の中でYES/NOの回答が導き出され物事が正しくわかる。
できてしまう。

次の友人の場合は周囲の力によるもので、最初の友人とは違って自分の力ではないとも思えるが、「必ずそうなる」ものはやはりその人の強みなのだ。

それはその人だからそうなるのであって、その人だからそういうふうに「できてしまう」ということに他ならない。
意識とか自覚、自力であるかどうかは関係ない。
むしろ、周囲の力を自分のために生かすことができる力はやはり自分が持つ強みなのだ。

「なってしまう」のは自分だからそう「なってしまう」のであって、ということは結果的にそう「できてしまう」ことと変わらない。

要はそれを生かせるかどうか、である。

 

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