自分の強みを明らかにする松原靖樹のエスモーズ理論

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「したい」ことと「する」ことは一致しない


こちらは2009年2月23日に掲載されたコラムです。

大阪に来て3日目ですが、よくこの質問を受けます。

「○○したい」

質問というよりは、多くの人の頭の中にある視点のことですが、

自分自身を振り返るときに

「本当に自分はそれがしたいのか」という視点を持っている人が多いということに

改めて気がつきました。

この視点や質問が効果を発揮するのは、マイナスの世界から脱出するときです。

何かを生み出しているときや、

今まさに進んでいるときにこの視点・質問は効果を発揮しません

マイナスの世界から脱出するときというのは、例えて言うなら病気を回復するときです。

風邪を引いて倒れてしまったとき、私たちはぐっすり寝て、

食事はお粥など消化のいいものを採ります。

間違っても、体力がつくからといって運動をしたり肉やニンニクを食べたりはしません。

「本当に○○したいのか」「○○したいからやるんだ」という視点は、特に

今までしたいことを我慢して、「人と協調しないと」などの理由をつけて、自分を失いつつある人に効果的です。

自分というものがどこにもいない、
自分らしく生きたいということに気がつかせてくれるからです。

気がつくことができたら、「本当はどうなんだろう」と考えるきっかけになるからです。

短期的でも、長期的でもいいですが、

一度本当はこうなんだということを実行しはじめたとき、もう

「本当にしたいか」という視点は必要なくなります。

ここで大事になるのは、したいという感情ではなく、するという行為だからです。

もうちょっと言葉を加えると

「どうやってするのか」「成果を得られる『する』にはどんなものがあるのか」

ということです。

本当はこうなんだということを実行しているときに

「本当に自分はそれがしたいのか」という質問を持ち続けているとややこしいことになります。

なぜなら、答えが「NO」になる可能性が高いからです。

この視点・質問はマイナスを回復させるものの見方です。

逆に言えば、この質問をし続けることは

今、自分はマイナスの世界の住人だと、自分で決めているということになります。

何をやりはじめても満足できないのは、

自分にぴったりのワールドを見つけることができないのが原因ではなく、

自分で自分をマイナスの世界の住人にしてしまっていることが根本的な理由です。

一度行為を起こすと、楽しいことも苦しいことも、

爆発的にうまく行くことも地道に続けることも、全部を含んで「やる」ということです。

そこに「○○したい」「楽しんでやる」という感情は、
不必要ではないけれども重視するほどの意味がありません。

このときに持つべき視点・質問は、
今行っていることに対して私ができることは何だろう?ということです。

2つの見方を両方取り入れるとわかりやすくなります。

    今日私が精一杯できることは何だろう?

    私にしかできないことは何だろう?

これは「~したい」という感情ではなく、「~する」という行為を表す視点です。

考えてみてほしいのだけども、自分がやると決めたことをやり、

そこに向かっていくのに必要なのは

感情ではなく行為です。

感情はいつも自然にわいてくるので無視してはいけないけれども、

苦しみなどつらい感情が生まれたときに

ただ避けるだけ(「本当にしたい?」と質問するなどして)なら、

最初からやらなければいいということになります。

既に行動に入っているのなら、「~する」という視点で進めることです。

「~したい」を持ち出してうまく行くことはほとんどありません。

これは自分自身が「~する人間」なのか「~したい人間なのか」ということの表れだからです。

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