接客はお客を喜ばせることが役割であるかのように考える人は多いですが、これほど大きな誤解はありません。
「接客とは何か?」を説明する3つの定義のどれにも、お客を喜ばせることというのは含まれておらず、接客者は自分の仕事をはじめるにあたってこのことを良く知っておく必要があります。
サービスマネージャーや人事教育者などの管理職も、接客がどのような役割を果たしているのかを見返し、最高の接客作りに役立ててもらえばと思います。
接客は3の条件で説明することができる。
第1に接客とは、事業において活動するものであること
第2に、マッチング、統合、バランスであるということ
第3に、とりわけ人間的役割を担うこと
接客は接客自体が活動の目的にはならず、接客だけで存在することはできない。
接客は企業や行政による、事業の枠組みによってのみ活動を許される。
しかし、事業に必ず必要とされるわけではない。
接客を必要としない事業、その必要性が限りなく低い事業もある。
接客は「接客を必要とする事業」でのみ必要とされる。
事業で活動を許される接客の「役割」は、マッチング、統合、バランスの、3つの調整である。
事業のマーケティングの役割とサービスの役割で、人でなくては果たすことのできない部分を接客が果たす。
外部に対しては顧客と事業、金銭と商品、ニーズと提供物、コンセプトの反映と利用者理解などをマッチングし、統合し、バランスさせる。
内部に対してはマーケティングとサービスをバランス、統合させ、販売と提供を行う。
組織のしくみと接客者の裁量をバランスさせ統合することもある。
あるいは、現場とマネジメントを統合しバランスする。
いずれの場合も、片方ともう片方の両者を調整する。
これが接客の成果になる。
したがって「接客は売ることである」や、「接客はホスピタリティである」は接客を定義しないし説明もしない。
単なる役割の一部でしかない。
事業のマーケティングの役割と、サービスの役割をマッチングさせ、統合し、バランスを取るために行う「活動基盤」は人間関係をベースにする。
接客における人間関係は手段である。
事業における手段であり、接客者個人においても手段である。
手段には、コミュニケーション、ホスピタリティ、気配り、心配り、教育、育成、カウンセリング、コーチング、インストラクション、アドバイスなどがある。
このような手段は
ただし、手段を駆使する目的は信頼を構築することにある。
販売やサービス提供を行うときに生じる事業と顧客のギャップ、問題、不安を人間的役割によって埋め、機会を促進する。
接客は全体的に
役割がある。
事業の枠組みの中で発生する矛盾を、マッチング、統合、バランスによって両立に変え、あるいは解消し、事業の成果を得るために接客だけが使うことができる人間的役割を使う。
全ては販売とサービス提供という目的のために行われる。
・・・・・・・・
メディア・出版関係者のお問い合わせはこちらからどうぞ
➔ info@esmose.jp