02.接客の仕事 3つの種類

卓越した接客が何であるかを考える前に、どのような接客者が卓越した接客者であるかということを見ておきたいと思う。
さらにその前に、接客者がどのような仕事をする人であるかも少しはっきりとしておきたい。

接客者は皆さんもご想像の通り、人に接する仕事をしている人である。
文字通り、客に接する者として接客である。

ただ、人に接する仕事全てを含んでしまうと、営業マンも接客者ということになってしまう。
そこでここでは、「サービスを提供するときに人に接する人」を接客者としたい。

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営業マンはサービスを販売したり、説明したりすることはあっても、直接にサービスを提供しないので除外する。
ただし、服飾を販売する店舗の店員のように、営業も行うし、洋服を提供することでサービスも提供するという人は接客者として対象にする。

接客の仕事の種類を3つに分けることができるので、それを先に知っておこう。
接客の仕事とは、サービスをどのように提供するのかによって3つに分けられる。

まず、

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がある。
たとえば、高速道路の料金所や、映画のチケット販売や、空港の搭乗手続きなどの仕事がある。
これらの仕事は人が行わなくても構わないが、人による仕事ととしてサービスに組み込まれている仕事である。
仕事内容は単純作業が多く、1つの目的だけ(料金を支払う、チケットを発券するなど)を満たすために接客が行われる。
機械が人に代わってサービスを生み出すことも可能で、駅の自動改札や高速道路のETCなどがこれに当たる。

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この仕事は、単純作業で1つの目的だけを満たすため、お客との接触時間が短く、人に接する仕事というよりは業務を実行する仕事である。
また、機械が代わることもあるため、このタイプの接客はこのトピックスでは取り上げない。
この接客の仕事には「素晴らしい」「卓越した」も当てはまらない。機能として優れているかどうかで評価される。

次に、

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がある。
たとえば飲食店では来店からはじまって、オーダーを受け、料理を運び、会計を行う。
ウエディングプランナーは挙式相談の予約を取り、カウンセリングを行い、式全体のコーディネートから、新婚旅行後のアフターフォローまでを通じて接客を行う。
この種類の接客は、サービス全体が接客者によって生み出される。
その反面、サービスの一番の核となる「基本サービス」を、接客者は直接提供しないという特徴もある。
飲食店の「基本サービス」は料理そのものであり、ウエディングプランの「基本サービス」は式と式場によって提供される。
ということは、このタイプの接客者にとっては、サービス全体を形作ることが接客の仕事となる。

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最後は、

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である。
たとえば、ジムのインストラクターの場合、エクササイズを指導する仕事が、直接基本サービスの提供につながっている。
カウンセラーはお客の話を聞き、一緒に問題を特定したり、解決の方法を伝え実践してみたりすることが接客の仕事であり、基本サービスの提供でもある。
このタイプの接客者は、技術提供者であることが多い。
自分の経験や知識をサービスとしてお客に直接提供する。
したがって、基本サービスを提供することが接客の仕事となる。

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これからこのトピックスを進めるにあたって、「トータルサービスを形作る接客者」「基本サービスを提供する接客者」の、2つのタイプの接客者にスポットライトを当てていく。

接客者の仕事として、ターゲットとなる接客者像がイメージできるだろうか。
次に、素晴らしい接客者と卓越した接客者の違いを見ていこうと思う。



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